前回、日本の住宅の寿命を26年と書きました。これは、国土交通省の統計数値によるもので、間違いではありません。しかし、別の角度といいますか、住宅金融公庫の「取り壊した住宅の築年数の平均」なる資料にとりますと、あくまでも金融公庫の利用者に限定した数値ではありますが、築35年未満で取り壊す人が全体の約45%、平均築年数が32.2年と、4年ではありますが寿命?が伸びます。
それでも欧米に比べますと、やはりどうあがいても短い。
さて、前回に引き続いて短命の原因を探ります。まずは、住み手といいますか所有者に起因する点から。前回も書いたとおり、特にアメリカのご同輩たちは、せっせとDO IT YOURSELFに励みます。快適に生活する為の労は惜しまない、という見上げた行いであることは認めますが、果たしてそれだけの理由なんだろうか、と疑いの眼で見つめてみますと、やはり別の理由があるんです。それは、将来的な売却です。
今の家を、できる限りよい状態で保存して、あるいは更に良くして、来るべきもっと好条件の住宅に転居する時に備えているんですね。つまり、少しでも高く売ってもっと大きな素敵な家に移ろうというのです。
でも、今の日本ではまず中古市場が整っていないようですし、そのためもあってか中古住宅の需要そのものがあまり無いようですから、こういう機運が起きてこないようです。
(しかし、そうであってもメンテナンスはしなけりゃなりません。)
次は、実に皮肉な原因です。というのは、住宅の性能が向上したことが、裏腹に住宅の寿命を縮めているという事実です。
それは、一言で言うと高断熱高気密住宅が構造部材に及ぼす悪影響が原因になっているということです。
端的に言って、今のお住まいで柱や梁が見えるということはまず無いのではないでしょうか。殆どの場合、外壁と内壁の間に隠れてしまっています。
私が学生の頃の東京の住宅は、まだ柱が露出していました。塗装の仕事でも、柱磨きがあったくらいで、つまり和風建築であれば柱が見えるわけです。しかし、今の住宅ではそういうことは殆どありません。その上、高気密ですから湿度が外部になかなか放出されません。外気を入れない、つまり高断熱の為には高気密は必要不可欠です。入ってこないということは出ても行かないんです。
それで、外は寒い中は暖かいということになれば、畢竟結露現象が起きます。結露水は床に生じたり、外壁と内壁の空間に生じて断熱材に吸収されていきます。
この結露水は、柱梁に付着し、あるいは床板を濡らして、時間をかけて腐らせる、ということになるのです。
ちょっとショックングかもしれませんが、この項もう少し。以下次回
必見 社長日記「安心生活」
Trackback
http://www.reform-yamazaki.com/diary/sb.cgi/72
|
|







Comments